機械設計技術者試験3級の出題ポイント

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機械設計技術者試験3級の出題のうち、重要と思うポイントをまとめていきます。

機構学・機械要素設計

軸受

軸受とは、機械の回転や往復運動に対し、軸の作用をスムーズにすることで支える機構です。大きく分けると軸受は、「転がり軸受」と「滑り軸受」の2種類に分類されます。この転がり軸受と滑り軸受の特徴や用途などそれぞれポイントを押さえておきましょう。

また、軸受の寿命や定格荷重などの語句と、関連する文章は覚えるようにしましょう。形状やサイズ、許容圧力などの条件から、耐荷重を算出するなど計算問題も出題されます。

歯車

歯車は、頻出問題ですがポイントを押さえておけば得点できる問題です。

例えば歯数、基準円直径、歯先円直径などが算出できるように基本の式を覚えておきましょう

ネジ

ネジ自体は最も日常使用する部品だと思います。ネジの構造、種類、締め付けトルクと締結力(軸力)などについて理解して、実際にネジの強度計算を手計算ができるようにしましょう

継手

固定軸継手、フランジ形固定軸継手、たわみ軸継手、フランジ形たわみ軸継手、歯車形軸継手、自在継手などの機能や形状的な違いなどを覚えておきます。

カム機構

カム機構は、原動節(カム)に回転運動または直線運動を与えて、これに接触する従属節に往復直線運動または往復各運動を伝える機構です。

カムの機構について述べた文章に対応する最適なカムの名称を問われます。

材料力学

はりの計算

片持ち、両端支持などはりの支持方法と、集中荷重または分布荷重による曲げモーメントの式を覚えておきましょう

断面二次モーメント

長方形やH型、I型などの断面二次モーメントの手計算ができるよう、算出式を覚えておきましょう。特に、H型とI型を混同しないよう注意します

機械力学

ばね

ばねでつながった物体の模式図より、各設問ごとの最適な数式を選択する問題が出題されます。

ばね定数、固有角振動数、固有周期などの算出式を覚えるようにしましょう。特に、丸暗記すると分子・分母の関係が分からなくなるので、ばね状数や質量がどこに掛かるか、イメージするようにします。

巻き上げ装置

モーメントの釣り合いや回転速度を問われます。回転速度は直径で求めます。半径と間違えないようにしましょう。高校の物理程度の内容も多いので、確実に得点しましょう

流体工学

マノメータ

標準マノメータ、U字管などの原理を押さえておきましょう。液柱の高さを読み取ることによって圧力を求める圧力計や、水銀を用いたU字管マノメータで、水の差圧を測定し、
⊿p=p1p2=(ρρ)gHで求める圧力計の基本を理解しましょう

ベルヌーイの定理

ベルヌーイの式は必ず覚えましょう。試験開始の合図とともに、問題用紙に書くくらい重要です。圧力エネルギー、運動エネルギー、位置エネルギーなどエネルギー保存則を理解しておきます。レイノルズ数やパスカルの定理など、流体工学関連の基本用語も押さえておきましょう。名称と意味の組み合わせ選択問題が出題されるかもしれません。

ポンプ

ポンプの揚程、全揚程、ポンプの動力や効率など、ポンプの特徴や基本原理を理解するとともに、技術用語と特性も把握しておきましょう。

熱工学

熱力学

熱力学の基本は押さえておきましょう。

熱力学の第一法則:気体を閉じ込めた容器に外から熱量Q[J]を与えたり、仕事W[J]を加えると、気体の内部エネルギーはそのぶんだけ増加する。内部エネルギーの増加量をΔU[J]とするとΔU=Q+Wとなる。

熱力学の第二法則:熱は熱いものから冷たいものへ移動するが、その逆は成立しない。

サイクル

カルノーサイクル、ランキンサイクル、4サイクルガソリン機関、サイクル効率などの説明をしっかりと理解して、具体的な例題による数値計算を行いましょう。

伝熱工学

伝熱工学も熱伝導、熱伝達、移動熱量など基本計算ができるよう身についておくといいと思います。式に当てはめることができれば得点源にすることも可能です。単位換算を間違えず正確に実施できるよう注意しましょう。

制御工学

制御工学の用語

応答、制御動作、制御パラメータなどの用語と文章の組み合わせ問題が出題されます。馴染みにくいものもありますが、基本的な部分だけは押さえておきましょう。全体的に正答率は低いようです。

制御、振動系の算出

ばねやダンパーの模式図から運動方程式を解いていく問題が出題されます。用語そのものが難しいため、全出題範囲のなかで苦手科目となるものです。

工業材料

熱処理

焼き入れ、焼戻し、焼きなまし、焼きならしなど語句と、目的や方法について押さえておきましょう。焼きなましと焼きならしは言葉が似ているので混同しやすく、苦手な人が多いですが、そういう問題も確実に得点しましょう。

材料の知識

金属材料やセラミックス、有機材料についても基本的な内容が問われます。この範囲は暗記科目ですが、難易度は高くないので得点が見込めます。

工作法

加工方法

加工方法の内容を虫食い問題のように語句を選択します。文脈を読むと最適な解が当てはまる場合もありますが、やや難易度が高い問題もあります。正解率は7割程度を目指していきたいです。穴あけ加工や切削加工、プレスなどの塑性加工を押さえておきましょう。

機械製図

製図をやっていれば、特別な勉強をせずとも得点は可能です。裏を返せば必ず得点源としておかないといけないので、苦手分野であれば克服すべき箇所です。幾何公差について確実に把握しておきましょう。円筒度と振れの違い、平行度と平面度など混同しないようにしましょう。
また、溶接記号はあまり馴染みがないかもしれませんが、溶接するイメージを持ち、開先の形状や位置をしっかり覚えておきます。

まとめ

個人で得意・苦手箇所は異なりますが、同じ問題を3回繰り返し行うことで、重要だったり毎回引っかかると感じる部分が出てくると思います。まずは過去問は複数年やり込みましょう。その上で、得意科目を伸ばすほうが得策で、苦手科目は割り切ることも肝心です。
勉強の終盤では問題と答えを暗記するつもりでやっていき、ぜひ合格目指して頑張っていきましょう。

 

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